海外安全情報(平成30年7月~9月期)

平成30年11月2日
1 社会・治安情勢
西豪州警察当局が発表した2018年7~9月期の犯罪発生件数報告によれば,総犯罪発生件数は66,133件で,前年同期比で0.53%減少している。また,パース首都圏で西豪州全体の77.25%の犯罪が発生している状況に大きな変化はない。
 
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)2018年7~9月期の総犯罪発生件数は前年同期比(2017年7月~9月)で減少しているものの,殺人件数自体は少ないものの1.5倍と特に増加し、窃盗、麻薬犯罪も増加した。
西豪州警察によれば、西豪州では窃盗が多いのも特徴的であり、総犯罪件数のおおよそ3分の1をしめる一番多い犯罪である。財布などの貴重品の管理は細心の注意を払い、不審に感じる場面に遭遇した際にはすぐにその場を立ち去る等対策が必要。
また、薬物が大きな問題となっており、麻薬犯罪は、総犯罪件数の中で二番目に多い犯罪である。当地紙報道によれば、不法侵入や窃盗犯罪の多くは薬物常用者であり、注意を要する。

(2)18年7~9月の主な犯罪発生件数内訳(前年同期比(17年7月~9月))
(ア)西豪州全体 (合計66,133件 (▲ 0.53%))
(1)家庭内暴行 4,380件 (+ 0.62%)
(2)家庭外暴行 2,621件 (▲ 4.20%)
(3)脅迫 1,318件 (▲ 7.77%)
(4)住居侵入窃盗 5,437件 (▲ 9.76%)
(5)殺人 35件 (+150.00%)
(6)窃盗 21,096件 (+ 7.56%)
(7)性犯罪 1,152件 (▲19.21%)
(8)麻薬 8,174件 (+ 2.34%)
(9)詐欺 6,592件 (▲ 1.93%)
 
(イ)パース首都圏(合計51,091件 (+ 0.92%))
(1)家庭内暴行 2,640件 (▲ 2.19%)
(2)家庭外暴行 1,881件 (▲ 3.14%)
(3)脅迫 922件 (▲ 5.34%)
(4)住居侵入窃盗 4,253件 (▲ 6.45%)
(5)殺人 20件 (+150.00%)
(6)窃盗 17,879件 (+ 9.55%)
(7)性犯罪 842件 (▲14.69%)
(8)麻薬 5,739件 (▲ 2.79%)
(9)詐欺 5,916件 (▲ 4.49%)
 
(3)邦人被害事案
特異な事件は報告されていない。
 
3 テロ・爆弾事件発生状況
特異な事件は報告されていない。
 
4 誘拐・脅迫事件発生状況
特異な事件は報告されていない。
 
5 日本企業の安全に関わる諸問題
当地では一般的に対日感情は良好であり,現在までのところ日本企業にとって安全面で脅威になる問題は認められない。
なお、7月に人的被害はなかったものの、複数の日本企業が入居するビルにおいて火災
が発生した。
 
                                                            (了)