新型インフルエンザに関するお知らせ (その6)

 

                                                   

               2009年5月27日
在パース日本国総領事館

 

1. メキシコ及び米国で発生した新型(H1N1亜型豚由来)インフルエンザは、世界的な広がりをみせました。
5月26日時点でメキシコ、米国を始め45カ国・地域(注)において感染者が報告されています(メキシコ、米国、カナダ及びコスタリカを除き感染死亡者は出ていません)。WHOは警戒レベルの「フェーズ5」(6段階の中で上から2番目)を維持しています。
    注:感染者が確認された国・地域45ヵ国(5月26日現在)

メキシコ、米国、カナダ、スペイン、ニュージーランド、イスラエル、英国、ドイツ、オーストリア、オランダ、スイス、デンマーク、中国(香港を含む)、フランス、韓国、コスタリカ、アイルランド、イタリア、コロンビア、エルサルバドル、ポルトガル、グアテマラ、スウェーデン、ポーランド、ブラジル、アルゼンチン、パナマ、日本、豪州、ノルウェー、タイ、フィンランド、キューバ、ベルギー、ペルー、マレーシア、エクアドル、インド、トルコ、チリ、ギリシャ、フィリピン、ロシア、台湾及びホンジュラス

2. 豪州の感染者数も増加しています。
5月9日、米国からブリスベンに帰国したNSW州在住者1名を最初の感染者として発表しましたが、その後VIC州、NSW州、SA州、QLD州でも感染が確認され、26日、WA州及びACTにおいても新たな感染が確認されました。
27日午前6時現在で豪州では50名の感染者が確認されています(VIC州23名、NSW州16名、QLD州7名、SA州2名、WA州1名及びACT1名)。
   
3. 豪州政府は新たな対策を発表しました。
22日、VIC州の学校でヒト・ヒト感染等が発生したことを受け、豪州政府は国内インフルエンザ対策のフェーズを「DELAY」から「CONTAIN」(国内の一部地域限定で感染が増加・継続)に引き上げました。
WA州は、25日、国内対策レベルの引き上げや連邦保健防護委員会の助言を受け、日本、メキシコ、米国、カナダ及びパナマの5感染拡大国から帰国した児童・生徒に、帰国後7日間は登校せずに自宅で様子を見る措置を求める旨勧告を出しました。家族等が感染拡大国から帰国・訪問した児童・生徒についても、同様の措置が求められています。
また、学校内で新型インフルエンザに感染した生徒が確認された場合には、その学校については7日間までの休校措置が取られることがあります。
この措置の実施については、学校長や自治体に裁量が委ねられています。
なお、豪州内の他の州・地域でも同様の措置が取られています。
   
4. 豪政府は、空港での監視強化策を含む以下の対策を実施しております。

(1)豪州に到着するすべてのフライトの機長に対し、着陸前に旅客の健康状態を豪検疫検査局(AQIS)に報告することを義務付けるとともに、インフルエンザ様症状があると考えられる乗客に対しては、AQIS係官が医者の診断が必要か否かの判断を下す。
(2)機内アナウンスにて、インフルエンザ様症状で気分の良くない乗客は、到着後直ちに診断を受けるよう伝える。
(3)国際空港における体温スキャンの実施及び健康申告カードの提出(4月30日実施)
(4)インフルエンザ関連の質問に答えるための専用ホットラインの設置(Tel:1802007)
(5)豪州政府の電話対応窓口は、インフルエンザの状況に応じて最新の情報に対応できるようにする。
(6)事態の進展に応じた渡航情報の更新

*26日現在のレベルは、「メキシコへの渡航の必要性を再考して下さい」です。   
最新情報はwww.smartraveller.gov.au又は1300 555 135でご確認下さい。

(7)事態の進展に応じた保健高齢化省ウェッブサイトの更新(www.health.gov.au
(8)本情報は、緊急対応や国境対応を行う省庁の職員、最前線で活動する保健関係者及びGP(一般開業医)にも周知されている。

なお、豪州政府は、5月2日、国際空港から入国する乗客に対し、警戒を呼び掛けるポスターを掲示するとともにカードサイズ・メッセージの配布を開始しました。また、新聞を通じ全国的に警戒を呼び掛けています。

   
5. 豪州国外からの帰国時に、高熱、咳などインフルエンザ症状が見られる場合は、空港の検疫検査局(AQIS)係官に申し出てください。また、その後帰宅した後に同様のインフルエンザ症状が現れた場合は、まず掛かり付けのGPまたは最寄りの病院に電話で相談して下さい。
   
   なお、在留邦人の方で、新型インフルエンザ感染疑いがあるとの診断を受けた方は、ご面倒でも日本総領事館までご一報いただくようお願いします。
   
  また、日常の生活面においても以下の点に留意し、感染防止に努めてください。

(1)十分な水、食料の備蓄を行い、不要不急の外出は控える。
(2)外出する際は人混みを避ける。また、咳やくしゃみ等による感染を防ぐために、マスクを着用する。
(3)積極的に手洗いやうがいを行う。
(4)ウィルスは粘膜を介して感染するので、口、鼻、目などの粘膜部分に手を触れない。
(5)発熱や咳などインフルエンザと似た症状が見られた場合には、迷わず掛かり付けのGPあるいは最寄りの病院に電話にて相談する。

   
6. 海外に渡航する皆様へ
日本外務省は、WHOの「フェーズ4」宣言以降、メキシコに対する査証免除措置を一時停止するとともに、メキシコへの渡航者向けに「不要不急の渡航は延期してください。」との感染症危険情報を発出しておりましたが、22日、査証免除措置の一時停止を解除するとともに、感染症危険情報も以下の通り米国、カナダ、豪州等の他の感染確認国向けと同様のレベルに引き下げました。
「新型インフルエンザの感染が確認されている国に渡航を検討されている方は、渡航先の感染状況及びWHOの情報等最新情報を入手し、十分注意してください。また、これらの国に滞在される方は、今後WHOの情報にも留意しつつ、感染防止対策を徹底するとともに、感染が疑われた場合には速やかに医療機関で受診してください。」
詳しくは、下記関連ホームページの「外務省海外安全ホームページ」をご覧下さい。
   
7. 現在の日本国内の感染状況につきましては、下記関連ホームページの「感染症情報センターホームページ」(日・英)をご覧下さい。なお、更に詳しい情報をお求めの方は「厚生労働省ホームページ」をご覧いただくか、或いは、新型インフルエンザ電話相談窓口にご相談下さい。

厚生労働省新型インフルエンザ電話相談窓口(日本語):午前9時~午後9時  (電話)+81 3 3501 9031   

   
   なお、日本入国の際の検疫方法が22日より変更になりました。これまで、米国(本土)、カナダ及びメキシコからの到着便については、すべて機内検疫を行ってきましたが、検疫前の機内からの通報で新型インフルエンザ様症状がある乗客(有症者)がいた場合のみ行うこととなりました。また、感染が確認された乗客の濃厚接触者については、停留措置から外出自粛を伴う健康監視(保健所から定期的に連絡)を行うこととなりました。

 

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以上