アイヌ文化ワークショップの開催


   2017年6月
在パース日本国総領事館

 

 

1 6月7日,兵庫文化交流センターにおいて,西豪州日本語教師会主催,国際交流基金さくらネットワーク助成,同センター及び西豪州教育省の支援により,アイヌアーティストのToytoyこと小川基氏によるアイヌ文化ワークショップが開催され,アイヌ文化を紹介する貴重な機会となりました。小川基氏は,北海道を中心に,アイヌの伝統楽器であるムックリ(口琴の一種),トンコリ(五弦琴)の演奏などを通じてアイヌの伝統を伝える活動をされています。

2 当日は,当地先住民出身者の歓迎の辞に続き,小川氏がアイヌの歴史,文化,現状について説明を加えつつ,ムックリやトンコリを演奏しました。小川氏はアイヌ語,アイヌ文化,アイヌ信仰を守り,また復活させ,更に広めていくために活動していることを説明するとともに,アイヌ語は世界でも存続が危ぶまれている言語の一つであることを説明しました。小川氏はアイヌ民族としての誇りと持って,自らの活動を通じてアイヌの伝統と文化を再興していきたいとの思いを語りました。

3 会場に集まった約60人の参加者は,一緒に歌を唄ったり,手拍子をしたりして小川氏の演奏を楽しみました。また質疑応答も行われ,両国の相互理解を深める貴重な機会となりました。